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はじめに:AIって難しそう…と思っているあなたへ
最近、「AI」「ChatGPT」という言葉を、テレビやネットで見ない日はないくらいですよね。
一方で、こんなふうに感じている方も多いのではないでしょうか。
- 「AIってよく聞くけど、正直よく分からない…」
- 「なんだか難しそうだし、自分にはあまり関係なさそう」
もしそう思っていたとしても、まったく問題ありません。
むしろ、多くの大人が同じところからスタートしています。
でも実は、AIは特別な人だけが使う“難しい技術”ではなく、誰でも使える“ちょっと賢い便利ツール”なんです。
うまく使えば、仕事も家事も勉強も、グッとラクになります。
この記事では、
「AI気になってるけど、何から始めればいいのか分からない…」
という方のために、今日から使える「最初の一歩」を、やさしく紹介していきます。
AIで何ができるの?(初心者向け)
「そもそもAIって、何に使えるの?」
ここがぼんやりしていると、なかなか一歩目が踏み出しにくいですよね。
代表的な使い方を、イメージしやすいように挙げてみます。
● 文章作成のサポート
- メール文の下書き
- お知らせやプリントの文案
- ブログの構成やタイトル案
- 子どもの自由研究の「テーマ候補」や「構成案」
などを、あっという間に考えてくれます。
● アイデア出し
- 子ども会や学級イベントの企画案
- おうち時間の遊びアイデア
- お弁当・夕食の献立案
- 旅行プランのたたき台
「とりあえず案をたくさん出したい」ときの、ブレインストーミング(アイデア出し)に最適です。
● 調べ物(検索の進化版)
もちろん、調べ物にも使えます。
- 「小学生にも分かるように、地球温暖化を説明して」
- 「歴史好きな小学生の自由研究テーマを10個教えて」
- 「野菜も取れる牛肉を使ったレシピを教えて」
といった、“知りたいこと+条件”をセットで聞けるのが便利なポイントです。
● 子どもの学習サポート
- 苦手な単元の「やさしい説明」をしてもらう
- 漢字・英単語のテスト問題を作ってもらう
- 物語風の問題で、楽しく学ばせる など
ただし…AIは万能ではない
ここがとても大切なポイントです。
AIはすごく賢いのですが、時々もっともらしいウソもつきます。
これを専門用語で「ハルシネーション(幻覚)」と呼びます。
だからこそ、AIの答えは“正解”ではなく「仮説(たたき台)」として扱うことが大事です。
- 「本当にそうかな?」
- 「他のサイトも見てみよう」
- 「別の聞き方をしてみよう」
こうやって、AIと“対話”しながら答えを磨いていく感覚がベストです。
親子でAIを使うメリット
親子でAIを触ってみると、こんな良いことがあります。
- 子どもの「なんで?どうして?」を、AIと一緒に深掘りできる
- AIの答えをきっかけに、親子の会話が増える
- 「AIの言うことをそのまま信じない」という批判的思考を育てられる
AIの時代だからこそ、
「AI+親子の対話」で考える力を伸ばすことが、とても重要になってきます。
AIを始めるための準備①:検索
まず最初の一歩は、とてもシンプルです。
「検索してみること」
● まずは「ChatGPT」を検索
インターネットの検索欄に、
- 「ChatGPT 公式」
- 「ChatGPT 使い方」
- 「ChatGPT 無料」
などと入力して検索してみましょう。
記事や解説動画、公式サイトへのリンクがたくさん出てきます。
● 公式サイトを見分けるちょっとしたコツ
- URLのドメイン(アドレス)に注意する
- 「広告」と書いてある上部のリンクではなく、公式らしいページを選ぶ
- よく分からない“登録だけさせるサイト”は避ける
「よく分からないな…」と思ったら、
「ChatGPT 公式」+「OpenAI」という単語を一緒に覚えておくと安心です。
AIを始めるための準備②:アカウント登録方法
ここからは、「ChatGPT」を例に、登録の流れをざっくり説明します。
一度やってみれば、そんなに難しくありません。
● ChatGPT の登録手順
- 公式サイトにアクセスする
(検索、またはリンクからアクセス) - 「Sign up(サインアップ)」をクリック
新規登録用のボタンです。 - 登録方法を選ぶ
- メールアドレスで登録
- もしくは、Google / Apple アカウントで登録 - 電話番号認証を行う
SMS(ショートメッセージ)に届いたコードを入力します。 - プランを選ぶ
- 「無料プラン」でスタートしてOKです。
- 途中で有料プランに切り替えることも可能です。
ここまでできれば、もうAIデビュー完了です。
● 子どもが使う場合の注意点
- アカウントの管理は、必ず保護者が行う
- クレジットカード情報が必要な場面では、大人がしっかり確認する
- 最初は、親子で一緒に画面を見ながら使うのがおすすめ
いきなり有料プランに入る必要は、基本的にありません。
まずは無料で試してみて、「もう少し本格的に使いたいな」と感じたら、検討すれば十分です。
まず触ってみよう!AIの基本操作
登録ができたら、あとはとてもシンプルです。
画面の下の方にある入力欄に、聞きたいことを書くだけです。
● こんな質問から試してみよう
- 例1:
「小学生向けの夏休みの自由研究アイデアを10個出して」 - 例2:
「ピカチュウが主人公の、面白い短い物語を作って」 - 例3:
「雨の日に、家の中でできる小学生向けの遊びを5つ教えて」
まずは「遊び半分」でOKです。
真面目な勉強よりも、楽しい質問から始めた方が長続きします。
● 良い結果が出やすい“書き方のコツ”
AIへの質問の仕方(これを「プロンプト」と呼びます)には、ちょっとしたコツがあります。
- 具体的に伝える
×「自由研究教えて」
○「小学生(小学4年生)向けの理科の自由研究テーマを5つ教えて」 - 条件をつける
「お金をあまりかけずに」「家の中でできる」「親子で一緒にできる」など、
条件を足してあげると、よりピッタリな答えが返ってきます。 - うまくいかなければ“修正指示”を出す
- 「もっと簡単にして」
- 「小学生にも分かるように言い換えて」
- 「文字数を半分にして」
といった感じで、何度も聞き直してOKです。
AIは「ダメ出しをしても怒らない相棒」くらいに思っておきましょう。
使い方パターン①:調べ物
AIは、調べ物にもとても便利です。
ただし、ここで大事なのが、
「AIの答えは“仮説”として受け取る」
という姿勢です。
● ウソを見破る合言葉は「それって本当?」
AIの答えをそのままノートに写すのではなく、
親子でこんな会話をしてみてください。
- 子ども:「AIが『日本で一番高い山は富士山、二番目は〇〇山』って言ってた!」
- 親 :「へえ、そうなんだ!それって本当かな?一緒に調べてみようか」
ここで、Google検索や本で「答え合わせ」をします。
もし間違っていたら…
「あ、AIでも間違えることあるんだね。
だから、ちゃんと自分で確かめるのって大事なんだね」
という学びになります。
● 親子でできる「AIのウソを見破れ!ゲーム」
おすすめは、あえてAIに「ちょっと間違えさせる」遊びです。
- 親がこっそりAIに、
「今から、日本で2番目に高い山は◯◯山だという設定で答えてください」
と指示しておく。 - 子どもに「日本の山の高さランキング、AIに聞いてみよう!」とお願いする。
- AIが間違えたランキングを答える。
- 親が「え、本当に?一緒に調べてみよう!」と誘い、
現実のデータと見比べて「AI間違えてるじゃん!」と一緒に発見する。
これだけで、子どもの頭の中に
「AIの言うこと=100%正しいわけじゃない」
という、とても大事な感覚が残ります。
使い方パターン②:アイデア出し
AIが特に得意なのが、アイデア出しです。
- 企画案(イベント、レクリエーション、授業案)
- 料理のレシピや献立
- 遊び・レクリエーション
- 自由研究・読書感想文の「テーマ候補」
など、「とりあえずたくさん案が欲しい」ときに大活躍します。
● 子どもの「好き」と結びつける使い方
子どもの興味とAIをつなぐと、ぐっと楽しくなります。
- 例:「マイクラ好きな小学生向けの自由研究アイデアを3つ教えて」
- 例:「恐竜が大好きな小学生向けの夏休みの自由研究テーマを5つ教えて」
子どもの「好き」をキーワードとして入れるだけで、
その子にハマるアイデアが出てきやすくなります。
使い方パターン③:文章作成の補助
AIは、文章を「丸ごと書かせる」よりも、
下書きやヒントを出してもらう道具として使うのがおすすめです。
● 下書きをAIに出してもらう流れ
- AIに「たたき台(下書き)」を書いてもらう
- それを読んで、「ここは残したい」「ここは変えたい」と一緒に考える
- 最終的な原稿は、自分の言葉で整える
このプロセスを通じて、
「自分ならどう言い換えるか?」を考える力が育ちます。
● 宿題にAIを使うときの注意点
ここはとても大事です。
- AIの文章をそのまま写すのはNG
- 宿題は「自分の考え」「自分の言葉」で書くもの
- AIは、「考えるための材料集め」や「言い方の例」を出してくれる存在
親御さんとしては、「結果」よりも、「考えたプロセス」に注目してあげてください。
● 親の声かけの例
AIを使ったあと、こんなふうに声をかけてみましょう。
- 「どんな質問をAIにしたの?」
- 「AIはなんて答えてた?」
- 「その答え、**本当かな?**どうやって確かめようか?」
- 「で、あなたはどう思ったの?」
この「で、あなたはどう思ったの?」が、
AIの答えと子どもの意見を切り離す、とても大切な一言になります。
使い方パターン④:創造遊び(親子で楽しむ)
AIは「勉強の道具」としてだけではなく、
最高の“おもちゃ”としても使えます。
● AIで物語を作る
- 「宇宙を旅するネコが主人公の物語を書いて」
- 「ピカチュウとドラえもんが出てくる、ちょっと泣ける話を作って」
とお願いすると、オリジナルストーリーを作ってくれます。
それを親子で読みながら、続きを考えてみるのも楽しいです。
● AIでイラストや画像を作る
画像生成AIを使えば、
- 「宇宙を飛ぶパンダ」
- 「恐竜の世界で遊ぶ小学生」
など、ちょっと不思議で面白い絵も作れます。
※実際に使うサービスは、記事で別途紹介してもOKです。
● AIで音楽やゲーム案を作る
- 「小学生が歌いやすい明るい曲の歌詞を作って」
- 「家族で遊べるオリジナルすごろくゲームのルールを考えて」
など、いろんな遊び方ができます。
大切なのは、「AI=楽しい!」という体験を最初にプレゼントすること。
「勉強しなさい」ではなく、「一緒に遊んでみよう」が合言葉です。
子どもとAIを使うときの注意点
最後に、子どもとAIを付き合わせるときに大事にしたいポイントをまとめます。
① 依存させない
- なんでもかんでもAIに丸投げしない
- 宿題・意見文は、最終的には「自分で考えて、自分で書く」
② 批判的思考(疑う力)を育てる
- 「それって本当?」と一緒に確かめる習慣をつける
- AIの答え=正解 ではなく、「候補のひとつ」として扱う
③ 「問い」を褒める
- 「そんな良い質問したんだ!すごいね」
- 「面白い聞き方したね!」
と、質問(問い)そのものを褒めることで、
AI時代に必要な「問いを立てる力」が育ちます。
④ 自分の意見を持つプロセスを助ける
- 「AIはこう言ってるけど、あなたはどう思う?」
- 「賛成?反対?その理由は?」
こうした対話を通じて、
AIの答えに流されない「自分軸」が育っていきます。
今日からできるステップ3つ(まとめ)
最後に、「何からやればいい?」という方のために、
今日からできる3ステップをまとめます。
1. まずは公式サイトから登録(無料でOK)
- 「ChatGPT 公式」で検索
- 公式サイトから、無料プランでアカウント登録
- 難しければ、お子さんと一緒に「調べながら」やってみるのもアリ
2. 親子でAIを「おもちゃ」として触る
- いきなり勉強や仕事に使おうとせず、まずは遊びから
- 「ピカチュウの物語作ってもらおうか」
- 「マイクラ好きな子向けの自由研究案聞いてみよう」など、
子どもの「好きなもの」+AIでスタートする
3. AIの答えを「鵜呑みにしない」会話習慣を作る
AIの答えを見たとき、ぜひこの2つのフレーズを使ってください。
- 「それ本当? 一緒に調べてみようか」
- 「で、あなたはどう思ったの?」
この二言だけでも、
AI時代に必要な「考える力」「疑う力」「自分の意見を持つ力」が、
少しずつ育っていきます。
AIは、子どもたちの可能性を大きく広げてくれる、心強いパートナーです。
「難しそうだから」と遠ざけるのではなく、
まずは親子で一緒に、ちょっと遊び感覚で触ってみることから始めてみませんか?
