近年小学生向けの塾や教材が増えてきていますが、小学生に勉強は必要なのでしょうか?今回の記事ではその是非や注意点についてまとめました。
うちの子ももうすぐ小学生になります。中学生ならともかく、小学生にも自宅での勉強は必要なのでしょうか?
よく、小学生に過度に勉強を強いているという事例を見かけます。そうならないためにはどうすれば良いでしょうか?
目次
はじめに
「小学生に勉強は必要か?」これは多くの保護者が抱く疑問です。小学生の時期にどれだけ勉強させるべきか、早期の学習が子どもにどのような影響を与えるのか、悩む方も多いでしょう。はじめに結論から言ってしまうと、小学生に勉強は必要です。
いくつか理由はありますが、やはり学習習慣が身に付くという点が一番重要になってきます。後で詳しく説明するように、何かの習慣を身につけるには、若ければ若いほど有利になってきます。
また、考えなしに勉強を強制するだけでは返って悪い影響が出てしまうこともあります。注意点を押さえてお子様を適切にサポートしましょう。
小学生から勉強を始めるべき理由
学習習慣が身に付く
前述の通り、早期学習の最大のメリットは学習習慣の習得です。小学生のうちから自主的に学ぶ習慣をつけることで、学習が日常の一部となります。すると、中学・高校での勉強に対する抵抗感が少なくなります。
この抵抗感がなくなるというのが非常に重要に重要になってきます。まず、学習時間が増える、学習に集中できるという学力向上に関わるメリットがあります。さらに、同じ成績であっても、本人の勉強への姿勢によってそこに至るまでのストレス量が変わってきます。
小学生のうちは遊んで中学生になったら学習を始めれば良いという意見もあるかもしれません。しかし、成長すればするほど学習習慣は身に付きにくくなります。これは、前述の脳の発展という観点だけの問題ではありません。中学や高校では部活動が始まります。また、SNSなど様々な興味の対象も出てくるでしょう。つまり、小学生時代よりも忙しくなり、生活に学習を入れる隙が小さくなってしまうのです。
さらに、学習習慣を形成することで、自律的な学びの姿勢が育まれます。これは、学習に限らず仕事においても非常に重要なスキルです。自主的に目標を設定し、それに向かって努力する習慣を身につけることで、自己管理能力が向上し、長期的な目標を達成する力が養われます。
小学生のうちは知識を吸収しやすい
小学生は知識の吸収力が非常に高い時期です。というのも、子供の脳は成長期であり変化が著しいためです。この脳の発達は、子ども間でも年を重ねるごとに減速して行ってしまいます。脳の発達が盛んなこの時期に、学習を進めることは非常に効果的です。
特に、語学力や計算力などのスキルは、小学生のうちに習得しておくことで将来的な学習の土台となります。例えば、英語の早期教育は発音やリスニングの力を養うのに最適です。また、計算力をしっかり固めることで、中学・高校での学習がスムーズになります。
また、小学生のうちは中学生やその後と比べ、アイデンティティが確立されていません。よって、興味や関心が非常に多岐にわたるため、さまざまな分野に対して好奇心を持ちやすいです。学力だけではなく、知的好奇心を育むためにも勉強を取り入れましょう。
中学受験を考えている場合は必須
中学受験を視野に入れている場合は勉強は大前提です。さらに、単に学習すれば良いというだけではなく高度な内容が求められます。そのため、中学受験に特化している学習塾も多く存在しています。
さらに、受験は競争であるためどうしても学習時間を削ることができないというケースもあるでしょう。後にも触れますが、この場合は塾選びにお子様の意見を取り入れることで少しでもストレスを軽減しましょう。
また、本格的に受験勉強を始める前に、勉強にポジティブなイメージを持たせることが重要になってきます。同じ学習時間でも、学習者の心持ちによってストレスは大きく変わってきます。低学年のうちに、下記のリスクを回避しながら適切に学習を取り入れましょう。
早期の勉強が持つリスク
過度な負担
一方で、早期の勉強にはリスクもあります。まず、過度な勉強は子どもに大きなプレッシャーやストレスを与える可能性があります。例えば、長時間の塾通いや大量の宿題は、子どもにとって負担となってしまいます。
プレッシャーやストレスは、子どもの精神的および身体的な健康に悪影響を及ぼします。過度なストレスは、集中力の低下やイライラ感の増加、さらには不眠症や食欲不振といった身体症状を引き起こすことがあります。
さらに、子どもの自己評価や自尊心にも悪影響を与えることがあります。例えば、テストで良い点を取れなかった場合に「自分はダメだ」という感情を抱くことがあります。
また、ストレスを与えるのは学習量だけではありません。保護者としての姿勢も重大な影響を及ぼします。例えば、テストの結果に対する過度な期待や、他の子どもとの比較がストレスの原因となることがあります。
勉強以外の機会の損失
また、遊びと学びのバランスも重要です。小学生のうちは、人生の中でも随一に自由時間が多いです。その時間を全て勉強に当てると、他の体験する貴重な機会が失われてしまいます。
学習が人生において重要なのは言うまでもありません。しかし、それ以外の趣味や友人・家族との時間も豊かな人生のためには必要です。よく、大学受験が終わったら人生がどうでも良くなってしまったという人がいます。受験は成功しても、その後の人生が幸福でなければ、その子の人生は壊れてしまったも同然です。
また、小学生はまだ遊びや友達との交流が重要な時期です。上記の項目にも言えることですがこの時期に過度な学習を強いることで、学習に対する嫌悪感を生むこともあります。
適度な学習の取り入れ方
自由時間を確保する
前述のような早期学習のリスクを軽減するには自由時間の確保が有効です。自由時間は、子どもが自分の興味や関心に基づいて活動できる大切な時間です。この時間を通じて、子どもはストレスを解消したり、そのときにしかできない貴重な体験をします。
保護者は子どもの自由時間を尊重し、学習と遊びのバランスを取るよう心掛けましょう。これにより、子どもは学習に対する抵抗感を持ちにくくなり、自然と学びに向かう姿勢を育てることにもつながります。
具体的には、子どもと話し合い、1日の学習時間の目安を決めると良いです。あくまで目安であるため、他に予定が入っていたり、体調が悪い際は柔軟に対応しましょう。
基礎的なスキルの向上を中心にする
子どもの将来を思ってあのスキルもこのスキルも身につけさせたい。そんな思いを抱える保護者も多いのではないでしょうか?しかし、あまりにも学習内容が膨大であると、学習時間が多大になったり、それぞれのことを薄くしか学べなくなるといったデメリットもあります。
そんなときにおすすめなのは、基礎的なスキル向上を中心に置くことです。ここでいう基礎的なスキルとは、計算力や読解力、思考力といった学習や知性の土台となるものです。また、英語で言えば単語や文法の知識ではなく、聴覚や視覚を通して英語に慣れることが重要です。
子どもの意見を取り入れた教材・塾選び
学習リソース選択に子どもの意見を取り入れることで、より楽しく学習することができます。
同じ学習内容であっても、人によって相性の良い教材や塾は異なってきます。教材を一方的に買い与えるのではなくいくつかの候補から選んでもらう、入塾の際は必ず体験授業を受けてから決めるなどの一手間で、子どものストレスを減らすことができるのです。
まとめ
学習習慣という観点から、小学生からの学習は非常に重要です。しかし、同時に早期学習はストレスの原因になったり、自由時間を奪ってしまうという事実にも目を向けなければなりません。そのため、リスクを把握し、適度に取り入れることがポイントです。楽しく、無理のない範囲で学ぶことで、将来的な学習習慣を育てることができます。
また、当社ミライ式では、小学1年生〜中学3年生を対象に、学校の学習内容をベースにしつつ思考力向上を意識して作成したオリジナル教材を使用して授業を行なっております。(対面・オンライン選択可能)お子様に無理のない範囲で学習習慣を形成するサポートも行なってまいりますので、興味がありましたら下記のリンクからご覧いただけると幸いです。
・小学生から学習を始めることのメリットと注意点
・適切な学習の取り入れ方