「一体、何から手をつければいいんだろう?」
「とにかく、知識をたくさん詰め込ませよう」
「テストの点数が悪いからもっと勉強させなきゃ…」
中学受験を考えている保護者の方なら、誰もがこうした不安や焦りを感じたことがあるのではないでしょうか。
我が子の合格を思うあまり、とにかく知識を詰め込む学習に走ってしまう…。
そんな保護者さんにたくさん出会ってきました。
しかし、もしその熱心さが、中学受験の合格からお子さんを遠ざけているとしたら、どうしますか?
この記事では、中学受験を成功させるために、学年を問わず本当に身につけるべきたった一つの能力について、その理由と具体的な育み方を解説します。
「わが子の中学受験合格のために、何をしたら良いのか知りたい」という方はぜひ参考にしてみてください。
では、その「たった一つの能力」とは何か?
それは、「考える力」です。
「考える力?ふわっとしていて良くわからない」と思われたかもしれません。
お気持ちは良くわかりますが、ここで言う「考える力」とは、具体的に定義することができ、ご家庭で着実に伸ばしていけるスキルになります。
考える力=「目標(ゴール)を正確に把握し、自分の現在地を分析し、そのギャップを埋めるための戦略を立て、実行する力」。
いわゆる非認知能力と呼ばれるもので、論理的思考力や戦略的思考力がこれに含まれます。
この考える力を身につけている子は、ただ言われたことをこなすだけではありません。
常に「何のために?」「どうすればもっと良くなる?」と自分で考え、学習を自分なりに工夫していくことができるのです。
「考える力」がなぜそれほど重要なのでしょうか。
答えはシンプルです。過酷な受験が、まるで攻略法のあるゲームのように、見通しよく進められるようになるからです。
ここで、大学受験を例に見てみましょう。
最難関とされる東京大学の一般入試の倍率は約3倍。つまり、3人受けたら2人は不合格になる厳しい世界です。周りと同じ勉強を同じようにこなしているだけでは、気づけば不合格する2人の中に入ってしまいます。
では、合格する1人は特別な学習をしているのでしょうか?特別な才能を持っているのでしょうか?
いいえ、違います。
彼らは「考える力」を使って、自分だけの合格プランを立て、実行しているのです。
・ゴール: 過去問から「合格レベル」を正確に知る。
・現在地: テストの結果から「今の自分に足りないこと」を客観的に見つける。
・戦略: その差を埋めるために「いつまでに、何を、どうやるか」を計画し、コツコツ実行する。
この思考プロセスこそが、合格者と不合格者を分ける決定的な差なのです。これは中学受験でも全く同じ。
「考える力」があれば、膨大な学習範囲に振り回されることなく、常に自分にとっての最短ルートでゴールに向かうことができます。
「うちの子は算数のセンスがなくて…」
そう決めつけてしまうのは、まだ早いかもしれません。
実は、受験算数に生まれ持ったセンスは、それほど重要ではないのです。
なぜなら、受験算数は突き詰めれば「解法パターンの組み合わせゲーム」だからです。
難解に見える問題も、いくつかの基本的な解法の組み合わせでできていることがほとんどです。
・考えることをしない子: 目の前の問題を一つひとつ、全く新しい問題として捉え、力技で解こうとする。これではすぐに疲れてしまう。
・考える力がある子: 「この問題は、前にやったあのパターンを応用すれば解けるな」と、ゲームを攻略するように戦略的に考える。考える力が高い子たちは、まず“解き方の引き出し”を効率よく増やし、それをどう使うかに集中する。
算数を、才能がなければ太刀打ちできない科目だと考えるのではなく、攻略法のあるゲームとして捉えてみる。
この視点で効率的に学習を進めることで、算数を得意にするきっかけになります。
「このときの筆者の気持ちを答えなさい」
このお決まりの問いに、「そんなの分かるわけない!」と思った経験はありませんか? その感覚は、ある意味で正しいのです。なぜなら、受験国語において、筆者の気持ちを想像で当てる必要は一切ないからです。
受験国語は、筆者の心を探る心理テストではありません。書かれている文章だけをヒントに答えを導き出す、厳密な「論理パズル」なのです。
そして驚くことに、設問のパターンは突き詰めるとたった2つしかありません。
「〇〇とあるが、どういうことか?」 (文章の中から同じ内容を探す)
「〇〇とあるが、なぜか?」 (文章の中から理由を探す)
・考えることをしない子: 「なんとなく、こんな気持ちかな?」と自分の想像で答えを探すため、点数が安定しない。
・考える力がある子: 「答えのヒントは必ず本文中にある」というルールを理解し、「原因はどこか」「言い換えている部分はどこか」と、パズルのピースを探すように文章を読み解くことができる。
国語は全ての教科の土台です。
「考える力」を使って文章の構造を読み解く訓練は、算数の文章題や理科・社会の資料読解にも必ず役立ちます。
「考える力」を育むのに、手遅れということはありません。
お子さんが何年生であっても、保護者の方がその重要性に気づいたその日から、始めることができます。
ただ、「考える力が重要なことは分かったけど、どうやって伸ばしていけばよいのか分からない…」という保護者の方も多いかと思います。
正解のない問いに挑む塾 ミライ式では、独自のメソッドでお子様の考える力を育みつつ、全科目全範囲を学習することができます。
小学生低学年の方から中学生まで、きめ細かい個別指導によって生徒さんに合った最適な学習を一緒に進めていきます。
「子どもの考える力を伸ばして、中学受験を成功させたい!」と少しでも感じた方は、ぜひ資料請求してみてください!
この記事が中学受験を控えたご家庭の一助となれば幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
・結論:身につけるべきは「考える力」
・なぜ「考える力」があれば、受験が有利になるのか?
・【算数】”センス”は不要。受験算数は”ゲーム”として攻略する
・【国語】筆者の気持ちは考えない。問題は“2パターン”しかない
・今日から始めよう!家庭で「考える力」を育むために