ホーム お役立ち情報ブログ一覧 > 「非認知能力」って何?非認知能力がミライに与える影響についてご紹介

「非認知能力」って何?非認知能力がミライに与える影響についてご紹介

「非認知能力」って何?非認知能力がミライに与える影響についてご紹介
記事のポイント

ポイント1:非認知能力の重要性とその役割

非認知能力は、学力向上だけでなく、労働市場での成功や健康など、人生全般に重要な影響を及ぼします。
また、SES(社会経済的地位)に関係なく誰でも育てられるため、様々な家庭環境の中で向上させることが可能です。

ポイント2:非認知能力の育成と教育の影響

教育や環境を通じて、忍耐力や協調性などの性格特性をも向上させることができるため、幼児期からの取り組みが推奨されます。

ポイント3:非認知能力の社会的影響

非認知能力が高い人は、労働市場での成果や学業成績が良いことが多数の研究で裏付けられています。

非認知能力とは何か

非認知能力とは、学力やIQといった認知能力とは異なり、忍耐力や社交性、感情の安定性など、社会的・情緒的側面のスキルを指します。これらの能力は、個人の成功や幸福に重要な影響を与えるとされ、学力テストでは測りづらい部分です。非認知能力は、教育や環境において育まれるものであり、誰にでもその成長が期待できる点で注目を集めています。

非認知能力の定義と具体例

非認知能力とは、認知能力と異なり、学力やIQなど表面的な知能では測りきれない、個人の内面的な特性を指します。具体的には、忍耐力や社交性、感情の安定性といった社会的・情緒的スキルが含まれます。これらの能力は、学業成績や職場でのパフォーマンスだけでなく、人生の全般における成功に重要な影響を与えます。例えば、「ミライ式」の教材に取り入れられている「やりきる力」は、勉強を継続する力となり、結果的に認知能力の向上にも寄与します。非認知能力は、コミュニケーションスキルやリーダーシップ能力といった広範な領域に及び、個人の幸福感やストレス耐性にも関連しています。

認知能力との違い

認知能力と非認知能力の大きな違いは、測定方法と対象とするスキルの種類にあります。認知能力は、標準化されたテストやIQテストを用いて評価されることが一般的で、記憶力や論理的思考力など、知識や情報処理能力に焦点を当てています。一方、非認知能力は、数値化が難しく、忍耐力ややり抜く力、自己管理能力といった個人の性格や行動に関わるスキルを含んでいます。これらの能力は、教育や生活環境、さらには個人の経験を通じて培われるものであり、遺伝よりも養育環境の影響を受けやすい特性です。SES(社会経済的地位)に関係なく誰でも育てられる点が特徴的で、様々な家庭環境の中で向上させることが可能です。

非認知能力の意義

非認知能力は特に幼少期からの教育や日常生活での経験を通じて発展し、長期的に個人の成功に寄与することが多くの研究で示されています。近年では、学力向上だけに依存しない教育方法の一環として、非認知能力の育成が注目されています。これは、忍耐力や感情コントロールといったスキルが、学校や社会での人間関係にも影響を与え、結果として学業成績や職業選択、さらには人生全般の幸福感にまで及ぶからです。非認知能力を高めることは、将来的な社会への柔軟な適応力や問題解決能力の育成にもつながります。このように、非認知能力は学校教育においても家庭生活においても、育成する価値の高い能力と位置づけられています。

非認知能力の効果的な伸ばし方と家庭での取り組み

非認知能力を効果的に育むためには、家庭での取り組みも重要です。まず、子どもとの対話を通じて共感や感情を理解する機会を増やすことが大切です。また、忍耐力や問題解決能力を育てるための遊びや活動を取り入れることで、日常生活の中で自然に非認知能力を伸ばすことができます。さらに、家族や友人との交流を通じて社交性を育むことも効果的です。

子どもとの対話による共感と感情理解の促進

非認知能力を育むためにまず意識したいのは、子どもとのコミュニケーションを通じた共感と感情理解の育成です。毎日の生活の中で、子どもが自分の感情を言葉で表現できるようにサポートしましょう。例えば、日々の出来事について一緒に話し、感じたことを共有する時間を持つことが大切です。この過程で子どもは他者の感情を理解し、共感する力を養います。

忍耐力と問題解決能力を養う遊びや活動

忍耐力や問題解決能力は、非認知能力の中でも特に重要です。家庭で行う遊びの中に、これらの能力を育てる要素を取り入れましょう。例えば、パズルやボードゲームなど、考えながら時間をかけて解決する活動は忍耐力を鍛えます。また、自由に創作させる遊びは、自分の考えを試行錯誤するチャンスを提供し、問題解決のスキルを自然に伸ばします。

社交性を育むための交流

社交性は、人生のさまざまな面で重要な非認知能力です。家族や友人との時間を増やし、コミュニティ活動に参加することで、子どもの社交性を育てましょう。たとえば、地域のイベントやクラブ活動に参加することで、子どもは多様な人々との交流を通じて社交的なスキルを磨くことができます。

私は幼い頃から、人見知りでしたが、親に勧められて地域の子どもたちが参加するキャンプに参加したことがあります。最初は不安でしたが、異なる環境での活動を通して自分自身を見つめ直すことができ、今振り返ると非常に良い経験だったと思います。

日常生活での非認知能力の実用的な育成方法

毎日の生活の中には、非認知能力を育成する機会がたくさんあります。例えば、家事を手伝うことでチームワークや責任感を、ペットの世話を通じて思いやりを育むことができます。また、勉強や遊びの時間をしっかりと管理することでも、自己管理能力を伸ばすことができます。規則正しい生活を心がけることで、自然と非認知能力が身につく環境を整えましょう。

これらの取り組みを通じて、家庭内で子どもの非認知能力をバランス良く育むことは可能です。日常生活の中で無理なく取り入れられる小さな工夫が、子どもの豊かな未来を築く一助となるでしょう。

社会における非認知能力の影響

非認知能力は個人の成功だけでなく、社会全体にも大きな影響を与えています。高い非認知能力を持つ人々は、労働市場での競争力が高く、生涯にわたる収入も向上する傾向があります。さらに、犯罪率の低下や社会的な安定性の向上にも寄与しており、結果として、より健全な社会の構築に貢献しています。こうした背景から、非認知能力の育成は、教育政策や社会政策においても重要な要素として注目されています。

労働市場への影響

非認知能力は労働市場での個人の競争力を大きく左右します。研究によると、忍耐力や協調性、自己管理能力が高い人は、職場でのコミュニケーション能力やストレス耐性が強く、結果として仕事の満足度や生産性が向上します。これにより、非認知能力の高い人々はキャリアの成功につながるだけでなく、生涯にわたる収入も向上する傾向があります。例えば、アメリカのノーベル賞受賞経済学者ジェームズ・ヘックマンの研究では、非認知能力が労働市場の成果において重要な役割を果たしていることが示されています。このため、企業にとっては、従業員の非認知能力を育成するプログラムを導入することが、長期的には収益性を高める戦略となり得ます。

社会的安定に対する効果

社会全体においても、非認知能力の向上は犯罪率の低下や社会的安定性の向上に寄与しています。ペリー幼稚園プログラムの研究例では、参加者の非認知能力を高めることで、成人後の犯罪率が低下したことが確認されています。これにより、結果的に地域社会の安全が確保され、行政コストの削減にも繋がります。また、非認知能力の高い個人は、コミュニティ活動に積極的に参加し、社会全体の協力体制を強化する一助となっています。したがって、非認知能力を高めることは、個人の幸福だけでなく、社会全体の健全な発展にも重要な役割を果たします。

教育政策の重要性

このような背景を踏まえ、非認知能力を育成する教育政策は社会的価値を持つと考えられています。早期教育プログラムや学校のカリキュラムに非認知能力を含めることで、子どもたちが将来直面するであろうさまざまな社会的・経済的課題に備えることができます。たとえば、フィンランドなど教育に注力している国々では、非認知能力の育成を重視することで、教育成果のみならず社会全体の幸福度も向上させています。教育政策において、非認知能力の評価方法の見直しや、多様な育成プログラムの導入が進められるべきです。

まとめ

非認知能力は個人の成功のみならず、社会全体に大きな影響を及ぼし、より健全な社会の実現に貢献します。

教育や政策を通じて、非認知能力の重要性を広め、持続可能な社会の構築に向けた取り組みが求められています。

この記事の作成者

髙田秀磨

株式会社TricoLogicでミライ式のAD(講師)をしながらシステム構築を担当。東京理科大学を休学し、大阪でTricoLogicの社員に。学生時代から文章を書くことに情熱を注いでおり、これまでに様々なジャンルの記事を手掛けてきました。これまでの経験と知識を活かし、学びとなる記事を作成します。

この記事の監修者

西尾彰将

両親を含めて親戚全員が中卒・高卒のなか奈良県の田舎から東京大学に進学。同経済学部卒。柳川ゼミ、松尾研所属。学生時から起業し、難関大専門塾現論会を創業。初年度からGMARCH以上合格率100%を達成し、東大京大医学部を毎年輩出。全国に32校舎に拡大(2024年時点)KADOKAWAより『絶対に成績が上がるハイブリッド勉強法』を出版。2021年より、社会人向け対象にプログラミングスクールのCodeCoaching、英語コーチングスクールLibartsを創業。半年でエンジニア転職を数多く成功させる。3ヶ月でTOEIC940点取得や、英検1級の合格率75%を達成。

参考

Heckman, J. J., & Kautz, T. (2012). Hard evidence on soft skills. National Bureau of Economic Research. https://www.nber.org/papers/w18121

まずは無料相談